『True ∞ enD は棺行き!』(兵部→アンディでシリアスもどき)※『人生という名の冒険は続く』収録

とうとうやっちまった…!(しばらく小説書いてないので)リハビリを兼ねたアンリミ小説一作目です。まだ早いけど兵部の誕生日(を祝いにアンディが一時帰省した)話。誕生日なのに暗いというか、兵部が病んでます(汗)。
最終回の後も、何だかんだでアンディはパンドラの面子と顔を会わせると思うんですが(それこそ誕生日には強制的に)、あの寂しそうな兵部がもう一度アンディと別れるのはさぞ辛かろう、と思ったらもうね!ダン戦Wでアダムとイブが、一度目は死がどんなものか知らなかったから大人しく受け入れたけど、二度目は経験しているからこそ怖い、嫌だと抵抗したように、一度はアンディのために我慢して見送ったけど、もう一度は耐えられなくて強引に自分の側に留めてしまった少佐(萌)。ちなみに、花瓶には子供達から渡された花束が飾られてました(←ヒドイ)。



↓病んでる兵部でもOKな方はどうぞ。

『True ∞ enD は棺行き!』(兵部→アンディでシリアスもどき)



……一度目は、何とか耐えられた。この身が引き裂かれるほど、心が痛かったけれど。それでも、年上――何せ、彼我の年齢差は六十近いのだ――の体面を保って、大人しく手放すことが出来た。その後に味わう空虚さを、色褪せた世界を、まだ知らなかったから。



でも、だからこそ、二度目は無理だった。




一度手放した宝物が、思いがけず舞い戻ってきて。

(実際は、戻ってきたわけじゃない。ほんの一瞬、交差しただけだ)

自分でも信じられないくらい、嬉しくて嬉しくて。
…この時間が永遠に続くんじゃないかと、錯覚した。

(そんなはず、ないのに)



たった一日、一晩だけのご褒美が、夢のような幸福が、アイツが背を向けた瞬間に霧散した。


「じゃあ、またな。」


――またって何時だ。一か月後か。半年後か。それとも一年後か。それまで自分が生きていると、何の疑問もなく信じているのか?


君が再び気まぐれに此処を訪ねるまで、またあの日々を過ごせというのか。砂を飲み込むような、味気ない、苦しい時間を。


一瞬で心を満たした恐怖と憎悪に、ボクの身体は従った。






「重いな…、」


意識のない身体は重い。ただでさえ、コイツ――長身で、見た目スレンダーだが――は脳まで筋肉でできてるような男なのだ。おまけに、飛び散った液体で手が滑って持ちにくい。


「…ボクは馬鹿か?」


思わず、自分の頭の出来を疑ってしまった。
最初から、サイキックで運べば良かったのだ。

そういえば、花瓶を振り上げた時も超能力を使わなかった。
考えるより先に超能力が出る自分にしては珍しい。

ヒノミヤ=超能力が通じない、という先入観のせいか。
それにしても、今はリミッターがONなのだから、超能力を行使することに問題はないのに。

…そんな簡単なことにも頭が回らないほど、自分は焦っていたのだろうか。




無抵抗の身体を宙に持ち上げ、そっとベッドに下す。
頑丈だけが取り柄のような男だが、頭を打っているのだ。持ち運びには、それなりに気を使うべきだろう。


額に張り付く前髪を掻きあげて様子を伺うが、ヒノミヤが目覚める気配はない。
安心して、次の作業に移れる。


…ガチャン!


テレポートで出現させた手枷で、意識のないヒノミヤを拘束する。武骨で飾り気もない代物だが、強度だけは申し分がない。いずれもっとマシな物を用意するとして、今は取りあえずこれで勘弁してもらおう。



「着替えも必要か…。」


己同様、ヒノミヤの上半身はぐっしょりと濡れてしまっていた。此処へは自分の誕生日を祝いに来ただけなので、小さくまとめられた手荷物には着替えなど見当たらない。濡れたまま横たえたため、当然ベッドのシーツにも染み込んでいる。こちらも代えが必要だった。

失敗した。先に服を脱がせるべきだった。だが、いつまでも破片の散乱する床に寝かせて置くのも忍びなかったのだ。


――まあいい。後で、葉あたりにでも片付けさせよう。


窓の外は、まだ薄暗い。朝と呼ぶには、いささか早い時間だ。

朝食を食べ損ねればヒノミヤは文句を言うだろうが…、どうせ、時間までには誰かが起こしにくるに決まっているのだ。


「ちょっと一眠りするとしよう。」


湿ったベッドに乗りあがり、ヒノミヤの隣に横たわる。

閉じたままの瞼に口づけ、動かない肉体を抱き寄せて目を閉じた。



久しぶりに、良い夢が見れそうだった。




                                 Bad ∞ enD





…えっと、死んでないですよ?(汗)アンディは丈夫なので、鈍器で頭をかち割られたくらいでは死にません!二人を起こしに来た紅葉姐さんの悲鳴(←どう見ても殺人現場だった)で目が覚めますから!!



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みねず あおい

Author:みねず あおい
日々の溜息と絶叫を綴っている日記(更新記録も此処)。史上最強の弟子や星矢Ωの感想を投下。最近はアンリミコミカライズの感想も書いてます。

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